メイドインアビスよかった
わりとネタバレ含みます、2020.09 前月に鑑賞した映画・アニメ感想です。
- メイドインアビス
- 来る
- ミスト
- ジャック・リーチャー : Never Go Back
『メイドインアビス』が A+ 、見てなかったの後悔する良アニメでした。
前にやたら取り沙汰されてたのは覚えてるけど、 Maid キャッキャモノかと思って見てなかった。
Prime で見られなくなる通知きてたのでせっかくだからと視聴。
『ミスト』はひさしぶりの再視聴。
『ジャック・リーチャー』はプリズンブレイクのセオドア・バッグウェル役の人がでてた。
Robert Knepper って名前らしいけど、なかなか名前覚えられない。
地味に『ショーシャンクの空に』とか『プリズンブレイク4 ep.9』とか好きでよく見返す作品あるんだけど、そのあたりはちゃんと書けるときに。
見ながら感想メモしてるせいで、文体おかしくて揃えるの大変。
メイドインアビス
1,2話からの未熟なキャラクター同士のやり取りたまらないし、子ども目線での情報制限されたアビスの謎の匂わし方がたまらない。子どもでありながら度胸があるとも見れるし、危機に対する恐怖感が薄いともみられるし、スラムという格差社会な世界で退廃的なやり取り描ける余地ありながらも、ポジティブにアビスに惹かれる主人公面々が魅力的。
『火葬砲』の回だけ見ると、命に慎重なレグが真人間で、後先顧みないリコが子どものアクティビティ通り越して人ならざる者のように見えてたけど、その性格の由来は描かれるのかな。
無害そうなアニメの絵柄だけど、内容は子ども二人で樹海探索してるような酷い話で、二人の無警戒さといい途中の食肉植物といい、死と隣り合わせな状況を演出の出来で思わせぶりにも隠すような展開してて、「これもう死ぬじゃん…4層見るのつらい~」と思っていたら本当にバッドルート入っててきつかった。
けどこういうしっかりと展開してくれるの好き。
そこまでは厳しかったけど、あとは回想だったり回復であったりと安心して見られる伏線ほのぼのパートでよかった。
リコ回復回での、
ナナチに何度も丸め込まれるレグ好きすぎ。
レグに迫られて照れるナナチも好きすぎ。
洗濯物おしつけるナナチ好きすぎ。
あと町医者かわいすぎ。
まだ完結してないみたいだけど、続き気になるのでコミックでも追おうかな。
来る (2018)
退魔映画としては、尺の2/3がほぼ前置き。場の準備から始まるマニアックっぷりと、儀式描写の良さがとてもすばらしいが、ボリュームに物足りなく感じる点はある。
「最近はこういうのもいいらしいです」と言って消臭剤を霊招く一手段として使うの好き。
退魔モノというと少人数で呪文と道具で対処する印象強いけど、場も飾り立ててしっかりお膳立てして払うのカッコイイ。
ユタおばあちゃん一番好き。
あと、退魔儀式の雅楽よかった。
主役が一人でないから、感情移入して話を追いづらい部分はあったけど、少子化が進み個人主義が強い現代に対して、
「子返し、間引き、子産まず、子に責任を持たない」
と
「子を産む、育てる、しっかり抱いていなさい」
のどちらを選ぶのかという
問いかけが描かれる形になっている。
ブログでの欲求発散など利己的な行動をとる夫が、子を育てる家庭思考の妻子どもを傷つけ殺すという対立構図。
作中では、特に"他人"の子を育てるコトを選ぶという表現を通して、結末で「産み育てること」を選択している。
冒頭の子返しが妖怪幽霊魔物の仕業と結び付けられていて人が為すという部分を、子をなすのか殺すのか決めているのも人為という締めで結んでいて、作中の「アレ」と呼ばれる暴力性・理不尽さをもつものは人なのである、と答えてきれいに完結している。
「現代の文明 (人類) を滅ぼすのは悪霊の形をとっているが人間なのだ」
そんなメッセージが込められた丁寧な作りの映画だと感じた。
琴子が死に、子を成すと決断した二人が生き残るのもその表れ。
お見事。美しい完成度。
ミスト "The Mist" (2007)
突然現れた災厄のモンスターがとにかく気持ち悪い、怖い。
神託を振りかざすカーモディもとにかく不快。
なぜ不快なのか、自分が信じたくないこと (この現象が神の裁きだと断ずること) をカーモディが恣意的に解釈して語るから。
(安全な場所で映画を見ている) 視聴者にとって、カーモディは理屈の通っていないものとして描かれ、主人公は人情に厚く (薬を取りに行こうとする) 思いやりのある (危険な行いを為す) ものとして描かれている。
『人間は起こった出来事を、自分の都合のいいように解釈する』ので、表面的な良し悪しだけに捕らわれる。
(というこの見解すら、プロデューサーのメイキングも見ずに語るあたり、自己言及できてしまう)
「怪物に命を取られるくらいなら自ら命を絶つ方が良い」という考えも、「理解の及ばない状況で、理屈の通らないことを採択してしまう」という行動も、「MPの死に間際のセリフと自害から軍が関与している」と誤推してしまったことも。
映画自体も、何か主張するテーマが見当たらず、怪物がでる根拠も示されない。
そんな中、人間が起こった事柄に理由づけをして自分が納得できる都合のよいように行動していく。
その締めくくりが最後の殺人と生き残りに集約される。
描くテーマはないが、このストーリーをもとにして人の業のようなものが描かれている。
映画としての演出で差し向けているものの、哀れな選択を取る生き物をただただ描写して、視聴者が映画に求めているものを浮かび上がらせる、そんなメタ要素あるかなと感じた。
傑作のシナリオ運びだが二度と見たくない映画。
Amazon レビュー見るのは面白い。
ジャック・リーチャー : Never Go Back "Jack Reacher: Never Go Back" (2016)
基本は 主人公側 vs 黒幕側 だが単純な対立でなく、三角関係な陣営がそれなりに機能してるっぽい安定感があってよかった。
アクションシーンは随所あるけど、爆発したり銃弾撒き散らしたりっていうわけではなくカーチェイスで街を破壊するわけでもなく、いろんな面でほどほど加減を感じる。
娘は血縁ではないという終わらせ方だけど、あの愛情表現は実は本当の娘っていう路線?
尾行に気づくリーチャーが小娘が自らを見張っている様子に気づき、あえて遊び相手の過去の女に無反応でいるさまを晒してだましたって可能性もあるけど。
娘絡みのエピソードはとくに重みを感じない。
敵陣営の姦計はよく描かれてると感じたが、全体的に悪くは見えないけど薄味でした。
私の感想、シナリオの構成とかキャラクターとか世界観は見てるけど、役者の表情とか演技とかに全然触れないなぁと気づいた。
たぶん人とか顔興味ないからだろうな…。
せっかくなのでもう少し気づけるようになりたいな。
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